議論が起こる条件

ワークショップで参加者に議論を促す場面がよくあります。4〜8人くらいのグループで何らかのテーマを話し合い、その結果や過程を共有するというものです。新卒採用でもグループディスカッションという位置づけで最近よく使われるようになってきました。
わたしがきのう受けたワークショップでもグループで話し合う時間がありました。テーマは「(そのグループメンバーが)共同出資者となり儲かる飲食店を企画してください。」というもの。時間は30分だったのですがこれがまったく盛り上がらない。グループで話し合うことに慣れているメンバーばかりだったのですが、アイディアの発散も少なければ収束する方向にもならず。活発な議論とは到底呼べないようなものになってしまいました。
ワークショップ後、なぜ議論が盛り上がらない場になったのか?を起点に場の振り返りをしたのですが、その中で“議論が起こる条件”ってなんだろう?ということを考えていました。いくつか浮かんだものを書いてみることにします。

  • モチベーションが上がるテーマ

どうすれば大学がよくなるか?等、自分たちに直接メリット・デメリット*1が発生するようなテーマだと活発な議論が起こるような気がします。今回のテーマの場合、共同出資者というロールを演じ切れなかった、もしくは演じるためのアイスブレイクが足りなかったため、議論が盛り上がらないという状況が起こったように思います。

  • テーマがものすごく具体的

「共同出資者となり儲かる飲食店を企画してください。」ではなく、とある飲食店の資料をどっさりもらって「この飲食店に新メニューを追加するとしたら何?」といった具合に、具体的なテーマ設定があれば議論が生まれるように思います。いわゆるケーススタディ、事例研究と呼ばれるワークがこの条件を満たしているのでしょう。

  • 同じテーマで話すグループがある

今回のワークショップはグループが1つだけでした。*2自分たちの損得に関係なく、さらに多少抽象的なテーマでも周りが同じテーマで話していれば、議論が促されるのではないでしょうか。特に私個人の場合、「あのチームよりおもろいアイディアを出してやろう」なんて風に、ついつい競争心が芽生えたりします。

  • フレームが示されている

例えば和民ではこんな手順で飲食店が企画され成功しました、といったように何らかフレームを実践してみる流れがワークにあれば、自然と議論が生まれる気がします。


これらの条件って、会議やミーティングでどうも議論が活発にならない……なんてときの対処法になるのかな。議論を起こすために、他にはどんな条件がありますかね?


2月中旬にソースワークショップを企画することになりそうです。
ワクワクの源泉のひたすら探すとってもおもしろい場です。
たくさん人が集まるといいなぁ。。

*1:あるいは損得

*2:もともと少人数で実験的に場をつくってみる集まりだったので集客ミス等は今回は関係ありません。